ヒトラー 〜最期の12日間〜

銀座テアトルシネマ。着いた時にちょうどオープニングだった。ぎりぎりで一番最初を観れてないかも。通路側の席はみんな人が座ってたので、通路に直に座ってみちゃった。見やすくて、ある意味特等席。
ドイツの首都ベルリンがソ連にどんどんと攻め込まれる。ヒトラーはなすすべなく、虚妄の援軍をあてにしたり、責任を部下に押し付けたり。良いところが全くない。そこにはドラマチックな展開も演出もない。
けれど上映時間も長く蝶大作なのは、敗者のはかなさを見事に、ある意味「美しく」描いているから。建物から投げ出される紙の束。ゲッペルス婦人が毒薬を「ひとりづつ」子供にかませる「グギッ」という音。残酷な哀しさ。
じっくりと観せる、実に映画っぽい映画。