ヒストリー・オブ・バイオレンス

hifie2006-04-22

テアトル新宿。あちらこちらの前評判が高くて観に行った。
田舎町でカフェを営む主人公。突然強盗が店を襲うが、とっさに反撃して撃退して町のヒーローになる。そこへ彼の過去を知るという札付きのマフィアが現れる。しだいに家族の生活が脅かされていく・・・。
終わり方が、ね。「えっ、これで終わるの」と、エンディングクレジットの後に一シーンあると思って、じっと待ってた。次のひとこと、次の展開。それを観客に問いかける映画のようだ。
でもなー、わたしの中では結局、ダディーはスーパーマンで終わってしまった。強すぎるよ、ダディ。一通り倒し終わった次の瞬間にも、まだ息の根があるとわかると銃を向けるかっこよさ。そんだけしびれる闘いしてても、過去のことはほとんど語られないし、敵のマフィアも「何がしたかったの」っていうほど弱っちいし。あれか、あの豪邸を見せたかったのか、じわじわと過去のうらみつらみを吐きつけながら殺したかったのか。
全体的に映画的文法にのってて見やすかった気がする。冒頭の女の子に銃口を向ける→主人公の娘がさけぶとか。いじめられても反攻しない息子→きれてぼこぼこにする息子。夫を心から愛する妻→募る不信感。そう考えると、やはり主人公はたんたんと変わらないよね。そう、冒頭のギャングがだるだる〜とした展開から、殺しを行ったのと同じように。