世界最速のインディアン

テアトルタイムズスクエア。この映画館は一番後ろがいいのだ。
あの「インディアン」バイクで駆っ走るまでの展開が意外に長く、期せずして二日連続でロードムービーアメリカに行くまではちょっと長くてうとうとしてしまった。
アメリカについてからは、ニュージーランドの田舎感覚が強調されておかしかった。そして出会う人がことごとく優しい。いつの間に、どうやってと思うほど仲良くなって助けてくれる。
で、やっぱりアンソニー・ホプキンスのじいちゃんがかっこいいのよ。同乗者の兄ちゃんも言ってたけど、25年間ずっと夢見てたボンヌヴィルに着いた時の表情がいい。旅好きの一人として、「あの」場所に着いたんだという感動に共感できる。
それから、オートバイにかける情熱。一生懸命タイヤを磨いたり、重心を後ろにずらす意義を説明したりする姿が子供のように映ってた。それらが時代遅れだと揶揄されながら、彼らの車が追いつけないほど加速していくところは、すかっと感動する。さも当然といった表情で「トップギアは使ってない」としゃべる。
やっぱ似てるんだよね「リトル・ミス・サンシャイン」と。さんざん旅を続け到着し、一度は拒否されながらも執念で参加する。周りとは全然違う格好なんだけど、本人は夢見た憧れのステージですっごくその気になっている。結果は正反対だけど、おんなじようなことだと思った。
エンドロールで日本人の名前がクレジットされてて、調べてみたらやっぱり製作総指揮に3人が関わっていたことがわかった。