LOVE LETTERS

hifie2008-03-15

PARCO劇場。朗読劇とはいえお芝居みるのはひさしぶり。
本谷有希子が出演する側で出るというので行ってみた。お相手はSAKEROCKかつ大人計画星野源
観客はさすがに女性が多かった。席は前から3列目で、さらに1幕は最前列の人が居なかったので遮るものなく見られた。
舞台には椅子とコップが置かれたテーブルのみ。音楽もなく、シーンとした中で2人の声のみが聴こえる。ときどき観客の咳やお腹が鳴る音も聞こえるけど。
本谷は黒っぽい上着に水玉模様のピンクのカラータイツ。かわいい。星野源はスーツになぜか口ひげでジェントルマンな感じ。
アンディーとメリッサの間で交わされる手紙のやりとり。手紙の文面しか舞台には流れないから、それ以外(一方が返事をくれない間に起こっていることや、2人が直接逢って過ごした時間)は想像するしかない。
子供時代は、手紙を書くのが好きなアンディーに対して、真面目な彼に不満げなメリッサ。だんだん成長し直接会う機会が少なくなり、別の刺激も受けるようになる。手紙のやりとりだけでお互いを知り得ないまま、一緒になっても上手くいかず、やがて2人はそれぞれの道を歩き出す。
別の世界で、別のパートナーを見つけ、別の家庭を持つ。そしてそれぞれの別れ。それから運命は2人に別々のものを与える。片方には成功と家族を、もう片方には孤独と依存。
この状況はつらいよね。いつの間にか立場が逆転して、で、相手には既に完全に満たされてる。自分にはいくつも穴が空いてるのに。満たしてほしいのに。
感極まって、本で顔を隠すようにする本谷。声が震えたときには、こちらにもぞくっとした感じが伝わってきた。
最後の「ありがと、アンディー」がずっと耳に残ってる。