SISTERS

hifie2008-07-27

パルコ劇場。長塚圭史作・演出。出演者は松たか子鈴木杏田中哲司中村まこと、梅沢昌代、吉田鋼太郎
古ぼけたホテルへやってきた新婚のかおると夫であり料理人のシンスケ。ホテルのオーナー夫妻の妻・操子が自殺し、夫・三田村へ料理を教えるために。ホテルには、操子の兄で小説家のレイジと娘みどりが住んでいた。
舞台はホテルの一室で、かおるの部屋とみどりの部屋を場面によって見せ変える。基本的には、人が出て行ったら転換するんだけど、一部は同時に2つの部屋の出来事を見せる。オーソドックスだと思うけど、間延びせずにずーっと舞台に集中できた。
しかもこの演出が見る側に最初のとっかかりを与える。2つのベッドがくっつけられた、かおるの部屋がみどりの部屋に変わった時に、わざわざレイジがシンスケに釈明する。これによってベッドはみどりの部屋でもくっついてるということがわかり、親子の関係を疑うことになる。
それから舞台が水びたし。ナイロンの舞台で傾くのがあったけど、それに似た感じでいつの間にか水が来ていた。水面が照明に反射して壁にきらきら。ちょうど話がどろどろしてるところで、背景がきれいで逆にグロテスク。
やっぱり松たか子はべっぴんさんやし、鬼気迫る迫力で長セリフ回しを言い切ったところは拍手もの。吉田鋼太郎と対峙するところもわくわくした。