The Diver

hifie2008-10-12

三軒茶屋シアタートラム。野田秀樹作・演出。日本語字幕つきの英語劇。
不倫相手の家を放火した女が、精神鑑定の男と対話する。彼女は多重人格のように海女や源氏の話を語りだす。
以前の野田公演とは、なにか違うというか、変わった気がした。「The Bee」でも少しそんな気がしたけど。代名詞ともいうべき、ことば遊びが目立たない気がする。単にことば遊びというより、それによるリズムや含有させるメッセージが大事だったから、英語劇だからというわけじゃないと思う。
あと、小道具の使い方や見せ方もシンプル。
その代わりに、身体の動きや使い方が大事になってるような。つまり、人が演じる劇として、より洗練されているというか、普遍的?になってるのかな。外国上演だからかな。
野田秀樹の役の意味するところがよくわからなかった。多くの場面では裏方的に演じてたと思うけど、ポイントポイントで前に出てきてて。
主演の女を演じたキャサリン・ハンターの一瞬みせた表情が、とても悲しくて印象に残った。にもかかわらず、あんなに身体を使われると、強そうなイメージを持ってしまう。