マイレージ、マイライフ

ヒューマントラストシネマ渋谷東京テアトル株主優待で見られるようになったので。ジョージ・クルーニー主演で、全米のあちこちに飛行機で出張し、会社に代わって従業員にクビを言い渡す男の映画。
いくつか面白いシーンがあって。ひとつは鮮やかに荷物を詰めて空港でチェックインしていくようす。びしっとスーツケースに荷物を入れて、一直線に優等会員専用のカウンターへいって、カードをまっすぐに切る。無駄のない動きっぷりが気持ちよくもあり、コミカルでもある。
もう一つはクビを言い渡された従業員のようす。実に多くの人間がいろんな反応を示す。怒る、嘆く、悲しむ、怒鳴る、説明を求める。一人が言っていたが、解雇を言われるのは自分の死を告げられるのに似ている。エリゼベス・キュブラー・ロスが「死を受け入れるプロセス」を語ったように、失職を受け入れるプロセスというものがある。主人公はそれを熟知しているからこの職のプロフェッショナルでいられる。
テンポがよかったわりに、最後が尻つぼみというか急ぎすぎるように見えてしまったのがちょっと残念。