インディヴィジュアル・プロジェクション

阿部和重著、新潮文庫社、1997年。
巻末の解説を書いてくれた東浩紀ありがとう。解説なきゃよくわかんなかった、というか自分で解釈できなかった。ここでは2つの解釈、読み方が提示されている。1つは転移的で神経症的な世界からの脱出。もう1つは多重人格的で分裂した世界の制御。なるほど。でも違いがわかんない気もしてしまう。
タイトルのインディヴィジュアル・プロジェクションとは個人的な投影。まさに瞬間瞬間の変わりゆく自己が映りだされてる気がする。そいえば主人公のバイト先もフィルムを映す映画館。「うつす」って映す・移す・遷すって書くね。

インディヴィジュアル・プロジェクション (新潮文庫)

インディヴィジュアル・プロジェクション (新潮文庫)