「写真はものの見方をどのように変えてきたか」第1部 〜 誕 生 〜

hifie2005-05-14

東京都写真美術館3F。写真美術館10周年を記念して、所蔵作品を通して写真史をコンセプトにした展示を行う。
まずは、写真の誕生。初期の写真手法についての説明を読んでると、改めて写真が「目の前の光と影を一枚の紙や板に焼き付ける」行為なのだと認識する。
それにしても銅板に焼き付けた写真は、繊細で美しい。
さらに、当時のさまざまな工夫が発明として特許申請され、それが公開されて広く技術が共有され、それが写真機というカタチになって、庶民の前に現れ、写真を普及させていく、という一連のプロセスを感じた。そのなかで、自分の技術が認められずに他人の技術ばかりとりあげられていることを不満に思った写真家が、自分を死体に模した写真を公的機関に送りつけた、というエピソードが面白い。
あと、初めは当然モノクロしかないわけで、色を付けようと後から写真に色を塗っていたとか、3回にわけて撮影するとか、連続写真のためにカメラをずらーっと並べて撮影したり、ほんと試行錯誤の連続だね。
この企画、あと3回に渡って展示される。楽しみだ。