運命じゃない人

ユーロスペース。毎月1日は映画サービスデーで1000円。評判の映画で、終了間近ということでお客さんはいっぱい。こういうときでもちゃんと良い席に座れるのが1人身のよいところ。ところが今回は、斜め前のヤツの頭が邪魔でスクリーンの左下が見えなかった。例えばタクシーの運転手が真紀に紙を渡すところが見えんかった。ここはもともと傾斜が低いからね。
で、この映画。ほとんど1晩の出来事を、それぞれの登場人物ごとの視点で見せて映画を成立させている。ある人のシーンかと思うと、実は別の人のシーンが隠れてたり。それにしても皆、勝手に他人の家に入り過ぎ。でもすごくストーリーの組み方がうまい。うますぎて名人芸ですね。パズルのようにぴたーっとはまっていく感じが心地よい。この手のものはいまいちだったり、やりすぎでわけわかんなかったり、バランスが難しい。これはリアルな一人暮らしの生活とちょっと突飛である、探偵や詐欺師や組長が交差しつつ、笑いを入れて上手く料理している。