Touch the Sound (タッチ・ザ・サウンド)

hifie2006-04-15

渋谷ユーロスペース。移転してから初めて行った。以前「運命じゃない人」を観に行ったときに受付にいた女の人(リズミカルに日付印を押してる姿が印象に残った)がやっぱりいて安心。なにより劇場の座席に傾斜がついてて、前の人の頭が被らないようになってたのがよかった。前はサイアクだったからなー。
ちなみに、珍しく鑑賞30分前に着いたので、1階のカフェTheater6でお茶する。正面のひな壇みたいなところにもテーブルがあり、ひとりもんの自分が案内されたらまるでさらしもの。もちろんそちらにはカップルが案内されました。他にもギョーカイ人っぽいひとたちが囲みソファに座ってたりして、一人そぐわない私はうわつき加減。
で、よく考えたらパンとソーセージしか食べてなく、コートなしで歩いたら寒かったので、トマトスープを注文。そしたらでてきたのがこれ。トマトがまるごとでてきたよー。クノールpotaのトマトポタージュみたいなのを想像してた。スープはコンソメだった。でもおいしかった。時間がなくなっちゃったので、がぶがぶっと飲んだカプチーノもおいしかった。
で、肝心の映画!
観てよかったと思える映画。感動した。パーカッショニストエヴリン・グレニーが"Sound Journey"として、ドイツ・ケルンやニューヨーク、故郷のスコットランド、そして日本など各地で音を奏でてゆく。途中で明らかになる、彼女の聴覚障害。彼女は言う、「いったいどうやって音を聴いてるかって?じゃあ、いわゆる"健常者"はその耳で音のなにを聴いてるの?」映画のタイトルどおり、「音に触れて」いるのだ。
私のちっぽけな想像力ではまるで届かないような、世界の認識のしかたをしてるのだろうが、それでもこの映画をみてて身体が震える瞬間があった。そのうちの1つが日本で太鼓を叩いてる人たちとのセッション。あと石庭の静寂さも良かった。あれは私が一番好きなお寺の龍安寺かなぁ。思わず「そうだ京都行こう」って思っちゃった。日本いいなー。
こういう、日常のあまり意識してなかったところに光をあてるような、観終わって後で世界の感じ方がちょっとでも変わるような映画は大好きです。