unknown アンノウン

hifie2006-12-02

川崎チネチッタ。ずっと「観ようと思う映画リスト」に入ったままだった作品。気がついたら密室の倉庫で記憶を失っているという設定からSAW系のシチュエーション・スリラーを期待。
外からの情報がほとんどなく、わずかな電話と1つの新聞記事とそれぞれの記憶だけというところがこの作品の特徴。だから謎解き感はなく、観せられるままにストーリーが進んでいく。一番残念なのはクライマックスである、誘拐犯が戻ってくる際の計画をたてるシーンがないことだ。倉庫のなかには薬品やら工具やら武器になりそうなものがいろいろあり、細工をすることができそうなのにそこをみせることがなかった。そして何よりこれまであいまいにしてきた敵と味方がはっきりする瞬間であるにもかかわらず、それに対しての議論や葛藤がすぱっと切られてしまった。
逃走犯と警察と倉庫の中の5人がそれぞれ別個に動いてるのが散漫。ただ、最後にまとまるところはいい。
全体的な印象として特急でも各駅でもなく、準急列車に乗ってるように、時々止まったり駆けたりする映画。