硫黄島からの手紙

hifie2006-12-10

TOHOシネマズ錦糸町。いい映画だー。クリント・イーストウッド監督を讃える感想ももっとも。
第二次世界大戦硫黄島。日本軍の前線基地だったが戦線は悪化し、戦力は乏しいまま米軍の攻撃を受けようとしていた。そこへ栗林閣下(渡辺謙)が新たにやってきた…。
栗林閣下が柔硬合わせていい演技している。普段は温和で人情味あるんだけれど、いざ出陣の際には威勢よく最期は潔く。「ここは日本か?」「日本です」あーしぶい。すっかりKEN WATANABE。それと、伊原剛志がすごく役得。西中佐として、正義感に溢れ米兵の捕虜を助ける。母親からの手紙を読み上げるシーンはこの映画の中でもかなりいいところ。
日本軍の上官の兵士の対する酷い扱われ方があれば、西や栗林閣下のように優れた人物もいる。アメリカ軍にも家族を思いながらこの地で土に帰る無念もあれば、平気で捕虜を殺すような残忍さもある。実にシェアに戦争状態のそれぞれの醜さと優しさを描き、人間の尊厳と戦争の無意味さを静かに深く映し出している。