ナイス・エイジ

hifie2006-12-24

世田谷パブリックシアターナイロン100℃の29thSession。千秋楽の公演。以下、だいたいの登場人物とストーリー紹介。

2000年の廻(めぐり)家。父・時雄(佐藤誓)の前で大家(原金太郎、池谷のぶえ)が遠回しな口調から立ち退きを求めてくる。母・澄代(峯村リエ)、次女・春江(長田奈麻)、長男・時次(大倉孝二)が帰ってくる。実は大家はタイムパトロール隊で、廻家の風呂からのタイムスリップを阻止する目的だったが、結局皆過去や未来に行ってしまう。
時次は借金を肩代わりして廻家の貧乏の元凶となったお笑い芸人、神田正=カンダタ坂田聡)に会いにいく。春江は飛行機事故で死んだ長女・想子(新谷真弓)を止めようとする。時次は実家で祖父・時正(志賀廣太郎)や祖母・富佐子(立石凉子)と会ったり、昔の時雄(みのすけ)と澄代(植木夏十)を結びつけようとする。澄代は未来で春江の娘・葉子(松永玲子)に会う。葉子は春江のために想子を助けようと、想子の友人の万城目兄弟、達人(加藤啓)と幹人(喜安浩平)をけしかける。

現代の廻家は一見仲が悪いんだけど、タイムスリップした過去ではそれぞれに家族を守ろうとあれこれする。表面的にはとげとげしくても、何か普通ではないことがあったときに、とっさに無自覚に家族を想って行動してしまう4人。そういう愛が見えないところにある。だけど、戻ってきたら何にも変わらないし、せっかくの遺産もリセットされてしまう。そんなナンセンス。
タイムスリップものなので、場面が展開したり過去の自分がいたりのどたばたで、いかにも演劇っぽい。また、60年代についても思い入れがないので、そういうところがちょっと退屈だった。
役者では前からみてる大倉孝二と、「遭難、」でみた松永玲子に目がいってた。はじめのほうはこの2人が絡んでたけどいいキャラ、いい役者だね。あとね、司令部の声のみの出演の秋山菜津子もしっかり笑いとってた。