技術マネジメント入門

三澤一文著。今月15日発行のこれまた新しい本。昨日の本屋でも平置きしてた。
技術経営=MOTのことを知りたくて買った。文系と理系のあいのこっぽいから面白いかなと。
枠組みっていうか「技術マネジメントには独創・時間・費用・品質の4つの問題があって、独創的な製品開発のためには次の5つが重要…」というように、ものごとを分割して考えていくのは理解しやすい。で、それぞれ失敗事例と成功事例が紹介されている。
でもこれって何か、後付け理論の気がする。この企業はこういうやり方でうまくいったからって、他の企業で同じことをやってもうまくいくとは限らない。それにモジュール化とかアウトソーシングとか暗黙知の共有とか聞いたことあることばかり。始めから終わりまで「時と場合によるけど、たしかに大事だよね、うんうん」ていう感じ。もしかして経営学ってそういう学問なのかもだけれど。
あれをやってはいけないとか、これをやらなければならないとか、管理面の話が多い気がする。「どうすれば新技術につながるひらめきが生まれるか」みたいなのはあまりない。マネジメントってそういうものかも。
あと、扱う話題が自動車業界を中心としたメーカーで、ソフトウェアとは問題意識の拠り所の違いを感じた。

技術マネジメント入門 (日経文庫)

技術マネジメント入門 (日経文庫)