わが闇

hifie2007-12-09

本多劇場ナイロン100℃の本公演。日曜だというのに当日券がまだ残ってた。
小説家の父とその娘の三姉妹のおはなし。母は精神を病んで別居の後に自殺し、正反対の明るい性格の後妻は失踪する。長女は父同様に小説を書き、次女はろくでもない男と結婚し、三女は芸能界に入る。家には書生気取りで父の世話をする男が住み、長女の編集者や父のドキュメンタリー映画を撮る男が出入りする。
前半とタイトルでの映像処理がいつもながらかっこいい。同じ動作を繰り返すところや人が消えるところとか。みててすごくわくわくした。後半はオーソドックスになるんだけど、気づくと舞台が斜めになってた。これがどうなるんだろと思ってたら、そのまま終わった。
印象として、人がたくさん出てくるんだけど、どんどんいなくなる/はけてるように思った。普通、ある人物が舞台に登場してくると、存在感を出して話を展開させるような役目があって、それが終わるまでは出ずっぱりな気がする。この話では、2階にあがったり、携帯で電話するために庭に出たり、台所へ行ったり、落ち着かない。舞台装置の転換がないから、その分人を動かすのだろうけど。
そういう意味でこれは、「誰か」の話ではなく「家」の話。人がやってきて、そして去っていく。