偏路

hifie2007-12-23

紀伊國屋ホール劇団、本谷有希子第13回公演。
女優になるため、家族に苦労をかけて上京した主人公が夢を諦めて実家に帰ってくる話。舞台観たわけじゃないけど映画版の「腑抜けども〜」の主人公は、最後にはまた都会に戻るけど、これはそうじゃない。やっぱり年齢的なものかな。
なぜか舞台は実家でなく、親戚の家。父は出てきても、母と妹は出てこない。きっとこういう設定には意味があるんだろう。作者は実家よりも親戚んちに田舎っぽさを感じてたのかな。
こういう設定にしたことで「都落ち」の意味が、「家族に迷惑をかけたこと」より「刺激のない田舎の生活に戻ること」に比重が置かれた気がする。んー、でもあんまり「都」っぷりが出てなかったので「落ち」っぽさが薄いと思うんだけど。
役者さんだと、近藤芳正馬渕英俚可が熱演。前から3列めなので、汗書いたり、顔を真っ赤にして泣いてたりが見えた。加藤啓と江口のりこに、なんか上ずってて違和感があって最後まで馴染めなかった。あと2人、池谷のぶえと吉本奈穂子はやっぱり鉄板のキャラ。
楽日だったからか、カーテンコールで本谷有希子が出てきた。2回とも「本日はお越しいただき誠にありがとうございました」みたいなセリフを同じように言って、近藤芳正につっこまれてた。きょどってて、それも含めてかわいかった。