人のセックスを笑うな

シネセゾン渋谷。去年にどこかで予告編をみたときから期待していた映画。永作博美蒼井優だもん。でも、あまりの人気っぷりに今日まで我慢してた。
キャストがいいから、原作を読まずに映画を先に観ようと思ってたんだけど、つい時間があったので読み切ってしまった。これは誤算。
だけど、結論から言って原作とは結構違った印象を持った。といっても、ユリより先にえんちゃんと知り合ってたとか、猪熊さんと会うシチュエーションが違うとか、そうしたのもあるけど、一番は蒼井優が光ってたってこと。
原作でもえんちゃんは数少ない登場人物の一人で、貴重なポジション。だけど、映画でその役を蒼井優に与えてしまったら、そりゃ変わります。本当はみるめとエリの話なのに、映画観てるとだんだんえんちゃん視点になってくる。
原作だとはっきりみるめ視点で、彼の気持ちがたどたどしくも表れてくる。だけど、映画はそうでもなくて。あんまり伝わってこないで、じめじめしているように思う。
だから、ユリとみるめがマイペースなバカカップルっぽく見えてくる。それに付き合ってぐらんぐらんしてるのが、えんちゃんってことになる。原作では出番が少ないけど猪熊さんの印象がよかったので、それが映画で印象薄いのもそういうことになる。
一部では不評のカメラ固定&長回し。少なくとも、えんちゃんがクッキーを食べているところは良かった。エリに対するライバル心や羨みや他のもやもやした気持ちが、クッキーを食べ尽くすという行為に出てて。
松山ケンイチのみるめはあんまり高評価じゃない(背は高かった)。だけど、年上の女性によると「松山ケンイチいーよね」だそうだ。やっぱり、そうなんだな、かわいいんだな…。