Bunkamuraザ・ミュージアム「流行するポップ・アート」展。

シアターコクーンは何度か行ったけど、文化村の美術館は初めて。思ったよりも中は広かったし、思ったよりも人がたくさん来てた。それとミュージアムショップが充実してた。あと、カフェとか見て思うんだけど、Bunkamuraってかなりセレブな感じだよね。だからあまりに自分と違う気がして、さすがにその程度の身はわきまえていたので、そういうカフェに入れなかった。
展示については、予想通りほとんどの作品はよくわからなかったなあ。もちろんアンディ・ウォーホルの「ジュディ・ガーランド」(今日の写真のやつ)は、ぱっと見てもウォーホルっぽかったし、ポップな感じだった。
マルセル・デュシャンの「瓶掛け」も最初の展示だし、私はあんまり説明をまじまじと読まない主義なので見過ごしてたんだけど2回目に説明を読んだら、デパートで買ったものに妹のサインをつけてアートとして発表したっていうじゃない。「アーティストがアートと思ったならそれはアートだ」という類のことが書かれてて、なるほどと思うのであります。今日の展示は皆「アート」なのです。
あとね、「この作品は20世紀の〜」とか書いてあるのを見て、改めて今が21世紀であることを感じた。モダンアートも前世紀のものと考えるとまた違った見方になるよね。そんなことを考えると、こういう「作品」って時間が止まってる、固定しているよね。「触らないでください」という張り紙があるのも、触って壊してしまう恐れがあるから。壊してしまうと、たとえ壊さなくても少しでも元の状態と違ってしまったら困る。そういう考えだよね。「作品は完成してしまうと作者の手を離れてしまう」と言うことばもある。そんなふうに、(私からすると)"現代"とは距離感のあるポップ・アート="現代"の大衆生活にある芸術を見ると、置かれてる、固定されてる、という気がしたのでした。こんなことを考えるのは、最近まさに生な人間の演技である舞台を観るようになったかな。
それと。美術館って作品がよくわかんなくてもその空間が好きだな。美術品とそれを飾る展示の仕方があって(今回は赤青黄緑の色を使って飾られてた)、人が何もしゃべらないでぶらぶらしてる。そんな風景を休憩用のソファに座ってぼーっと見てるのが好きなのです。