さがしもの

hifie2008-11-03

角田光代著。本をテーマにした短編集。本好きなら心がぐっと温かくなる。
旅と恋愛が本との思い出のきっかけになってることが多い。解説でも言及してるけど、私も旅行に本を持ってく派。この本も淡路島へ持ってって、帰りの新幹線の中で読んでた。
旅の雰囲気と全然違う本を読むこともあるし、不思議と旅と本の中とが合うこともある。前者なら楽しみがもう1個増えるし、後者なら楽しみが倍になる。どっちだっていいのだ。
だけど、やっぱり「だれか」のように、本を選ぶ時にはいろいろ悩んで、そして同行させる一冊(または数冊)を決める。その過程も楽しいし、幸せ。
私はあんまり本を置いておく性質がなくて、実家に置いてきたり、売っぱらうことが多い。なるべくたくさんの本を読みたい、出会いたいから。
でもそんな中で本棚に収まっている本、特にお気に入りの一冊は何度も読み返してる。声を出して読んだり、泣きながら読んだり。
そんなあの一冊との思い出なら誰かに話せるかも。

さがしもの (新潮文庫)

さがしもの (新潮文庫)