東京都写真美術館

hifie2010-06-20

毎年恒例の世界報道写真展。少なくとも2005年から見てるからこれで6回めか。
今年の大賞は、イランの女性が外に向かって叫んでる写真。解説文にもあったけど、「ぱっと見てわかる写真」じゃない。私についていえば、イランの大統領選でこれほどの混乱があったことを全く知らなかった。
あと印象に残ったのは、ゾウを襲うジンバブエの人々。ハゲタカやハイエナより早く肉をかっさらって骨まで持っていくという表現はショックだった。そして悪い意味での「常連」である、イスラエルガザ地区の争い。異常な空爆が日常になっていて、「そういうところ」になってしまっている。
他に、「メモワール展」と「侍と私展」。古屋誠一のは、自分の愛する妻や子供という極私的な対象を作品として公表するというところに想いを馳せた。特に自ら命を絶つという最上級の悲しさの後に、その失われてしまった、かけがえのない姿をフィルムに見つめることについて。自分との向き合いなのだろうか、蘇りなのだろうか。