東京都写真美術館

hifie2007-07-16

まず地下1階の「世界報道写真展2007」。人入りが良いけど、なんかのメディアで紹介されたのかな。
今年の大賞作品は、「イスラエルレバノン爆破で破壊されたベイルートの町を通り抜ける若者の写真」。あえて悲惨な現状そのものを写すのでなく、それを見た若者の表情を撮ったという変化球の一枚。だけど、後ろには崩壊した建物が写ってる。これだけで悲惨なのに、それに背を向けて若者が見つめる先には何があるのか、それを想像させる。
他に、「ビーチで密入国者を助ける観光客」っていうのがあって。水着の人たちが苦しんでる人を助ける図っていうのは何か違和感を覚える。
毎回思うけど、こんなにも、形容しがたい「瞬間」が「この1年間」に起こったのだ。みんな、キャプションをよく読んでいるけれど、そこに書いてあるカタカナの国名・地名をどれだけの人が知ってるだろう。普段のニュースでは全然報道されない光景をみて、何を感じているのだろう。
あと、ベッカムネドベドドログバプジョルの写真やクリント・イーストウッドはいい顔してたね。他にもネコの写真とか、ペンギンの写真とか、「これはすごい」な風景がいくつか。そうそう、ジダンの頭突き写真がスポーツ・アクションの部組写真1位て笑えた。
それから「2階のマーティン・パー写真展」。報道写真展の後というのもあるかもだけど、色が印象的。それと、コンセプトを合わせた連作写真がセンスよくて、それらをちょっと遠目から一覧するのがいい。ハイヒールとか、野菜+宝石とか、騎手と女とか、研修生とか。こういうのができるのもプロの仕業だと思う。