対岸の彼女

角田光代著。ここんところ、お気に入りの作家の本ばっか読んでてさすがに飽きたので、初めて読む人。直木賞受賞作。すんごくよかった。
一人の主婦(小夜子)が掃除のバイトをしていく話と、そのバイト先の同い年の社長(葵)の高校時代の話が並行して語られる。
女子の「お友だちがいないと死んじゃう症候群」の冷たい描写がリアル。
ナナコと葵、葵と小夜子の関係性。かつての葵は小夜子のような人間で、現在の葵のようではなかった。それがナナコを失ってからナナコのようになるところにぐっとくる。

対岸の彼女 (文春文庫)

対岸の彼女 (文春文庫)